はじめに：DeFiってなに？2025年の今、なぜ注目されているの？
DeFi（分散型金融）は、中央管理者を介さずに金融取引ができる仕組みとして近年急成長を遂げてきました。2025年7月現在、その勢いはさらに加速しており、「DeFiサマー再来」とも言われるほどの活況を見せています。今回は、DeFiの現在の市場動向から技術革新、安全性、未来展望までを初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
1. 市場規模と成長トレンド
爆発的な市場拡大
2025年7月時点で、DeFiプロトコル全体のTVL（Total Value Locked＝総預かり資産）は1,369億ドルに達し、年初来で約57%の成長を記録しました。これは多くの投資家・企業が再びDeFiに注目し始めていることを示しています。
ユーザー数も急増
DeFiの世界的ユーザー数は、約5,356万人に到達。世界人口のうち約0.69%と見られています。これはまだまだ成長余地が大きいことを意味し、今後も新規ユーザーの流入が期待されます。
サービスの多様化が進行中
これまでは主にレンディング（貸借）、DEX（分散型取引所）、ステーキングが中心でしたが、2025年現在では実世界資産（RWA）のトークン化や新たな収益モデルも登場しています。不動産、債券などの資産がDeFi上で取引可能になり、利用の幅が一気に広がりました。
2. 新たな注目ポイントと技術革新
AIの活用が本格化
2025年のDeFiでは、AIの活用が非常に重要なテーマとなっています。取引戦略の自動化、リスク評価、異常検知など、さまざまな領域でAIが用いられ、より安全かつ効率的な取引が可能に。初心者でも高度な分析ができる環境が整いつつあります。
クロスチェーンとUIの進化
異なるブロックチェーン間で資産を移動・運用できるクロスチェーンの技術が普及し、UI（ユーザーインターフェース）も大幅に向上。専門知識がなくても簡単に操作できるアプリが増え、利用者の裾野が広がっています。
RWA（実世界資産）のトークン化
不動産、株式、債券などの従来資産をブロックチェーン上に載せる取り組みが急加速。これにより、より多くの資産にDeFi的アプローチが可能となり、機関投資家の参入も進んでいます。
3. 安全性の進化とリスク対策
ハッキング被害の減少と防御技術の強化
2024年以降、セキュリティ対策が強化され、DeFiにおけるハッキング被害は減少傾向にあります。特にクロスチェーンブリッジの脆弱性は大きく改善されました。AIによる24時間監視、複数のオラクルによる価格監視など、多層的な防御が標準となっています。
個人ができるリスク対策リスト
- スマートコントラクトが監査済みかを確認
- 資産を一カ所に集中させず、分散投資する
- 保険サービスを活用する
- 少額から始めて、定期的に資産を見直す
- ハードウェアウォレットを活用する
- リアルタイム監視・自動停止機能のあるサービスを使う
教育の重要性と「自己責任」
DeFiでは、操作ミスや詐欺への対処がすべて自己責任。正しい知識とリスク意識を持って、慎重に運用することが求められます。
4. DeFiが描く未来像
伝統金融との融合が進行中
機関投資家のDeFi参入が進み、ビットコインDeFiやRWAの拡大によって、従来の銀行・証券会社も関与を強めています。今後は「TradFi × DeFi」の連携による新たな金融サービスが登場する可能性もあります。
DAO・M&Aによるエコシステムの進化
DAO（分散型自律組織）によるガバナンスや、DeFiプロジェクト同士のM&A（合併・買収）が盛んになっており、よりスケーラブルで成熟した業界へと進化しています。
グローバルな金融包摂の実現
銀行口座を持たない地域の人々も、スマホ一つで金融サービスを受けられるように。DeFiは、世界中の人々にとって「新しい金融のインフラ」としての役割を担い始めています。
まとめ：2025年のDeFiは「再び拡大フェーズ」へ
DeFiは今、第二次成長期とも言える段階に入り、AIやRWAの導入、セキュリティ技術の進化により、大きな転換点を迎えています。初心者の方も、まずは少額から試し、情報をしっかり集めて活用していくことで、未来の金融の一歩を踏み出すことができます。
※本記事は個人的に調べた内容をもとに執筆しています。最終的な投資判断は自己責任でお願いいたします。
参考URL：
・https://defillama.com/
・https://cointelegraph.com/
・https://decrypt.co/
